リスニングで聞けない原因を分析する(前編)

生徒さんがリスニングで聞き取れない原因をよく聞く順に挙げてみました。そして、対策についても紹介しています。
ご自身が何で苦戦しているのかを知ると、練習すべき課題が分かり効率のいい学習につながります。

1位:単語やフレーズの正しい発音を知らず、認識できない

圧倒的に多い理由がこちらです。知っている簡単な単語でも聞き取れないのです。
聞き取れない音を文字で知り、正しい発音を確認することで聞けるようになります。

生徒さんには聞けなかった単語をスクリプト上でマークしていただいています。

copy、buses、an hour、単語は簡単ですが、認識できないものも多いです。
not allowed は 「ノット アロウド」ではなく、「ナ タラーウド」と発音します。

マークした後は、該当箇所が聞けるまで数回聞きます。
強く発音されている単語を意識大体3回、多くても5回も繰り返し聞けば聞けるようになります。

全部を聞くのではなく、聞き取りづらい箇所だけを聞くと短時間で済みますね^^

聞くことに慣れていない方は、まずは原稿を見ながら音声の後に続いて何度も音読するところから始めてください。
その際、日本語訳も確認して意味を理解してください。

2位:一文が長いので聞けない

英検準2級、2級を受験する方に多い理由です。
この理由をさらに分けます。

① リーディングで後ろから返り読みをしているので、英語の語順のまま聞き取れない。

この場合、リスニングの原稿を見ながら前から後ろに読む練習をします。
主語→動詞を把握すると意味を取りやすくなります
2級以上になると、主語に分詞や関係代名詞が含まれ、主語が長くなる傾向にあります。
その場合は、動詞に注意して読みます。動詞の前までが主語となるからです。

また、接続詞を意識すると前から読み進めても止まらず読むことができます。When、before、though、duringといった接続詞や前置詞の前で一度文の意味が切れるからです。

② 長いと途中でついていけなくなる

節単位で区切りながら聞くと理解できるのであれば、単に理解するスピードが追いついていないということです。
聞けなかった長い文を数回再生して、日本語で意味を把握できるまで聞くトレーニングを積み重ねると処理能力が追いつきます。

裏技としては、音声の再生速度を1.5倍にして聞いてから、1倍で聞くと、脳の錯覚によりゆっくり聞こえて聞き取りやすくなります。

3位:途中わからない箇所があると、それ以降理解できなくなる

聞いている途中に分からない単語や表現が出てくるとしんどくなりますよね。
特に聞いたことがある単語が思い出せないときは思い出したくなります。ですが、考えこむ時間がないのがリスニングです。

先ほど流れた箇所が理解できなかった場合はいったん忘れて、常に今流れている場所に集中することです
聞き取れなかった部分(=難しい部分)は詳細について話していて、意外と設問とは無関係であることが多いです。
聞き取れるところだけ一生懸命聞き取れば点数を取ることができます。

リスニングでは1秒以内に意味を思い出せない単語は聞けないものと同じ扱いになるので、普段から単語学習は頑張っておきたいです。

後半では以下の理由について考えます。

4位:次の問題が流れているのに、前の問題を考えて続けている
5位:最初の文を聞き逃しているため全体的に聞き取れていない
6位:長いリスニングではじめの方に聞いた内容を忘れる
7位:疑問文に弱く、Questionを理解できない

後編はこちらです↓
リスニングで聞けない原因を分析する(後編)